師走もいよいよ残り少なくなりました。仕事納めを終え、大掃除や新年のご準備にお忙しいことと思います。ただ今、竹よしでは竹細工職人 山田信雄さんの縁起物を展示させていただいております。一見するだけもも縁起が良くなるような作品です。ぜひ足をお運びくださいませ。その際には事前にお電話をいただきますとお部屋を暖かくしてお待ちしておきますね。0776−82-0120 茶房竹よし

三国の茶房お多福や宝船展示

金津創作の森(あわら市)の竹細工職人、山田信雄さん(74)の「縁起もの展」が二十八日、坂井市三国町北本町四丁目の三味線体験が楽しめる茶房「江戸小唄 竹よし」で始まった。同店店主の長沼慶江さん(79)が演出した北前船交易で栄えた「三國湊」の茶屋の情緒が、繊細な竹人形と見事にマッチ。伝統文化の発信に向け、新年から定期的に開催していく考えだ。来年一月末まで。

格子戸を引くと、べんがら色の壁とあんどんに照らされた石畳が座敷まで続く。その床の間や窓辺に計二十六点が並ぶ。竹の節を顔の輪郭に生かしたお多福や、竹の曲線を帆に生かした宝船などどれも工夫を凝らした作品ばかり。「福を呼ぶお多福さんと 打出の小槌(こづち)」「梅は生め うぐいすは縁起の春告げ鳥」など説明書きも付けた。

観光やまちづくりのイベントで顔を合わせるうちに、「竹つながり」で企画が生まれた。第一弾となった三月の百人一首にちなんだ展示が好評だったため、シリーズ化を決めた。長沼さんは「竹人形の繊細さに驚く人がたくさんいたし、三味線にも興味を持ってもらえた」と、予想以上の相乗効果を語った。

山田さんは「すてきな雰囲気の中で、新年に向けた作品の数々を見ていただきたい」と話す。三月には「変わり雛(びな)」を展示する予定。不定休で、営業時間は午前九時~午後四時半。鑑賞は無料